ある付箋の定義
これはわたしの付箋
とおい忘却の彼方からふり返っても
キミの放つおとをいつでも
すぐみつけられるように
キミからひろがる常緑の葉を
すぐなでられるように
こころこめて留めてむすんで
うかべておく暖色のバルウン
あったかくなつかしくて泪泛ぶのに
涼しげなパステルカラーの
ふぅせん 震梦の 雲
年がかさなるとともに
閃いたことをすぐ忘れる
だから繋累をつけておかなければ
それらは永久に喪われてしまうのだ
脆ろくてあまりに儚ない詩た片た
ウスマクにそとがわと隔てられた
いじらしいよあぶくくず
だからいる
波間に存在指めす錨りがいるんだ
うまれてきてこのせかいに活きて
在ったことを遺す著るべいるのだ
それはメンヒル
かえのきかないいちまいの付箋
キミだよ そう。 気づいてよ