土巨人
断崖に埋め込まれたその磐虚人が
通り掛ったたびびとに話しかけてきた
のはそのときだった
ホエナーホエナー
誰だね僕を呼ぶのは
僕・ホエナーは岩に手を着き
四つに対面姿勢をとった 常道の受身だ
なぜあなたは僕の名をしってる?
なぜなら儂はソナタ のさんぜんねんごの
姿だからさ
むう
突拍子も無い脚本ふだがどうりで
尿ょうな親近感を思い出すわけだ
僕は拳で掌をうって合点がいっている
きき給え
ここにはみんないるんだよ
ここに埋めこまれているだれもが
さんぜんねんまえのソナタたちの
ナレハテの姿なの
すんすんと僕のとくちょうの鼻が奏った
匂いはほんものだ 匂いウソつかない
あるじてん過去と未来とが腸廻天し
ひっきりかえったのさ
とある文明堂のとししゃかいに活る
みたされない衆屑みたちの
直ぐに逃けだしたいといういちねん幹が
その展換革命を帯びき馳せたといえる
ふる
わかった
と僕はその斜面の前に門と庭を盾づき
アーティファクトとして
その故地を竜護すること、覚悟决めた
土巨人たちと永劫の宵渕までよりそう
つれだち
つきそう
賢者道の誕生だ