帯い羅のあつぬり
にんげんごじゅうねえん
ではない
油彩画の絵の具重ね盛りの技法である
惜しまずにおもう画材をふんだんにつかって
いち念を顕そうとするその意思のつよさ
いさぎよさ
豪放大胆さ
ビジュ置換の観覧者は筆致の意匠だけでは
なくてその劇迫に店せらているのである
順回路のとちゅう
たったいちまいの作品と出逢ったがために
肢しに根凝んが湧きそこから動けなくなって
しまった
画匠たるものそうした作品をじぶんの脳と指から
分娩させるがためだけに
貴重ないのちのほのお かぎられたじかんを
それに削ぎ挿そぐのである
我ら詩術士もそう
sonotokidakeno
ツウィ―トではなくそれに遭ってしまったから因そ
すすむみち逸れてしまった
じんせい変わってしまった
いつのひかそう評われる 言様の羅列組合せ を
世に搾出したいがために
ポェィットたろうとして
揉み 枝垂え あがくのだ
熱ち錬り
にんげんごじゅうねえんん
美丈夫だったという平敦盛はわずか17
平重盛は42の稚かさでようせつしたと
古伝にのこるがそのいきざまの鬼魄は
九百年を跨いでなお
生き恥を晒している吾等輩の眸に
突きつけられる