白鷺夢醒 (Heron has Awaken Dream ly)
朝靄の籠める気海の奥かで
きみ ヘロンは身をよじり
白頸をもたげ微かにかしげる
つどう露が産毛くすぐる
クスクスクス
囁き合うかのよう露たち
むだなお喋りに気をとられ
幼なごのおもりが疎そか
葦の林枕をぬけて羽の舟は征み
睡蓮の群島に衝つかり
こぅと唸りはなった
ばさばさばさばさ
余所の廁鳥らがおどろき
雲畠から舞い立った
きみ 産まれてまもないヘロンは
永い前生? であるかの夢を
饕ぼっていた直後のきがして
なぜだか惜しかった
なぜだか哀しかった
あそこで しにたく
なかった??
あれは ひとの生だったのかな?
でももうどうでもいいや
この伸び膨じまる自然の境か
あらたな粋ンプルな生に
澪を癒だねよう
時織りのむびり転たた寝しながら
存分睡むりを愉のしみながら
前生はきっといそぎすぎた
いそがしすぎたんだ