歯痛
盡盡盡盡盡盡盡盡盡盡
わたしの脳の事情
やまぬいたみが執拗うに
恒久に神経に障り脅かし
安寧を阻害し連続くする
傾いてくる情緒
翳ってくる気相
濁りまくる色層
凡てに抵抗し叛逆したくなる
おのればかにするな
わたしをばかにしつづけるな
わたしはオモチャではない
おまえたちがわたしのオモチャだ
わたしのなかの暴虐が荒れ狂い
連弾を周囲に茨巻き
齢わい己れを魔物ろろうとする
バリケードを築いたてつくる
が ある瞬 イタミは脳の一角を
微細に醒めさせ働かせていると
考えはじめた 些細な拍子だ
イタミは活きている証左
ひとは歯痛を契機にして自分の
脳のありようを追認し意識する
感覚の系統を遡り辿ろうとする
普段はその存在意識さえしない
のにね そこに依然あるのにも
係わらず当たり前のものとして
可愛がらない 酷いオーナーだ
まったくだ
そんなことを想い馳せているうち
傷みマギれた 落ち着く処ころへ
ぴたり嵌まったパゾーピイス
あとはちょっと疼くだけで
ナンダカかわいい ひひひ
すでにおともだち(反面相棒)
まアいいさ
ニクのイタミはうすれようとも
ココロのイタミとはデュエット
しながら上手にやっていこう
荼毘はミチズレ 二人三脚って
いゆじゃないの
なやんでばかりじゃ老化の廊下
加速化して
どんどん遠く長く 這えていって
とおざかってくばかり
一時期の傷みはいつか走馬灯
やがて 語られることもなくなり
きおくに囚われていることすら
なくなる
なにもかもが己れの現識あっての
イノチあってのものだねだもの
ものだねだもの
のもねだねだもも も