SAISOCO から
忌まいるここは最底
光り少し入る薬剤ビーカーの底
蒸れた飯の匂いする電気釜の底
城址の二の丸にあるまっくらな
深井戸の底 髑ゃれ髏うべ転がる
悪意でゆうへいされて
出られなくなってもう
どのくらいたつ
暗い暗いくらいよう
と ずっとひたすらCRYCRYCRY
きがつくと湿り気のずぶずぶの
あつまったぬかるみのなかに
みを委ね湯られゆうら浦らと
むじかくにウチウを空想して
念育に竹茎の延びをみじかく
いるだけの 稚拙なじぶんに
きがついた
フアッ と識旗が裏返って醒めた
それは羞愚と詰弱と辞譲の悟限
最底にいることだけに気取る
これはこれでとある物語の
主人公であると言い訳想い浮べる
そしてなにもしない結局
じぶんを更新する術の肝腎を
愚物で怠惰 日和見的迎合主義
貴重な生の秒間だけを浪費し
『生』の意味をドブに棄てている
ドブン
だぶ。
そんなかんじでみずからの視野を
閉じこめて 永き遅疑逡巡のすえ
ドンブラコとやっと出てみたら
エッ 三十二世紀?!
自分のいるべき時代は
とうにきえていたよ
ここはどこだ
DOCODA DOCODA DOCODA !
浪費の罪禍
心苛いなみ薪を給べる