ポエム
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襁 篭 廈


野山に踏み入るとよく邂逅うであろう
羊歯植物 私は無意識に広い面積の 園の
葉を裏ら返して 裏面んを検ん分んする
そこには零余子

アパートメントのように 列 らぶ
むかごの梯し子の列が びっ っ しりと
親のふところにはりついているのだ
緻密なハリ鼠の朿げのよう
発生の課程の不思議のひとつなのである
果子植物とちがいかれらは
「実」をつくらない
葉の後ろがいわば「実」の代わりの巣袋
眩 なやかに 光合成しているすぐ背中で
次代の赤子たちが発生し 育くまれるのだ
赤子でなくムカゴだけど
襁篭

親葉の裏部はかれらの揺り籠
乳母車でしかも集合住宅
効率 的 ハウジング!
ほらみみをすましてごらん狐ねのように
囃 や 子のなかのグリーンズのはざまから
ひ と し れ づ つ
しゃらら シヤラ ラ とゆう
かれらの静謐なハウリング (存在主張)
も聴 こ えてくるだろう?
きっときみたちの こまく にも
コハク の じ ゅ ずぅ飾ざ り のように
震 動゛いてくる橋 づ




ムカ ムカ ムカ ムカム カム カ厶カム と
かれらはむだなオシャベリさえ
ダム ダム ダムダム と している み たい
面 も白いね



23/07/19 00:00更新 / OTOMEDA



談話室



■作者メッセージ

予想もできないのに、シダ として
このせかいに偶然 在らしめられた
幼さな兒たちの 哀劇さいじらしさに
すこし そうぞうを馳せてみましょう。
たまにはねのね。https://youtu.be/Lzsz677igkk

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