枯葉と皇居
この時期にしか観れない皇居
である
和の環まし氷の懇幹
丸の内の厳めしい摩天楼を正面にし
とうとうとかすむ不夜城に俯瞰され
唐突に 松原と繁みだけの
暗黒に人造燈だけがぽつ捻と滲ぢむ
人工と天然 都市生活と庭園の安息が
狭い一線で相克してるかのような
違和感の空域 そこに彩飾される
晩秋節のいと紗ずやかなる淋みしげ
ちよだ とおおくのひとはここを語る
8000代もつづく権威などどこの惑星
文明にもあるはずがないのにね
歴代の皇みを密れ石の巌と喩とえた
シンプルな太古歌謡もあるけど
ほら 蟲した苔けたちもその足元で
ひとの歴史を蔑らってるじゃないサ