かれはのはやし、あっち宛の停留駅
カサコソソケリ カサコソソケリ
ぼくはかさなる こみちを すこしずつ
踏みしめる
しんだ葉脈の構造のひめい きこえる
気孔から噴だす遺されてた秘め息に
遺い詩んに みみすます
うつろう みずべの畔とりめざしてる
そのながれに映つりながら 歯ずれて
流れの方向へ別れていく 吊り桁たの
斜張橋の派えあるすがた みる
きがつかず チャームされてた油断
カサコソ
サリサリ コサリサリ
踏みしめて靴戴のしたで
葉こうぞうが ぢゃり縮ずされて
粉になっていく切つ瞬かんじる
碎ける一方通行が 寒 み しい
斜張橋の塔頭からバンジーダィブ!
脳天がアスファルトに接地する寸前
ぼくは巧く 崩れたあとの骸脈の
内側にするりと入り込めた
キケンな博打だけどこうするしか
ほうほうがないのが珠に疵
骸脈の そこに宇宙人(菌類)はいた
訊いてみるとロクオクネンマエから
そこに填まっているという
地質史そのもので畏敬を憶ぼえた
シャカシャカ
サリサリ キャハリサリ
秋の古典苑ないを沓でなく瞳と脳で
柵るくとそうしたふぅに
裡遊の向わに録らみとられることもある
あっちの骸わによびこまれることもある
採集シャーレ詰めてる旅鞄もうもった?
心して 末つ期 かくごして
冬との境界最前不緩衝線に
旅立つように いいね?
駅はすぐそこだ
秋き恋とたち