襤褸髑髏
ぼろどくろ
ぼどのくろ
のどのぐろ
らりらりららごくろごくろほく
ぼぼ
わたしはこのいま
虚空を彷徨く
朦朧とした霊の意識である
『……怨めしやあ……』
唯一発せ られる合言葉
重力どこにもなく まさにサマア
奔放ぢゆーだ
ぼぼ
もとはギンにぇンだったかも
すっかりわすれてしまった
あまりよく 憶えていない
今 すっぺんぺんらしいが
どうも羞づかしくもない
そもそも肢がふたつない
その狭間のモノもただの虚空だ
まあ 匣くしてもいたしかたがない
O2分子が促な原に押寄せ詰っている
ただ
イメージの格子座標のなかに
情報記録&判断処理回路系が巧妙に
転写され霊体の素核を 構(な)す
『……怨めしあや』の想念をソィッチ
に少しづつ記憶デエタが引き出され
スコし前の未練反芻し復讐の謀略を
えんねる
この星ではいまや生者一体の回りに
生前怨み晴らす機会察かがう霊体が
五千体じゆぅに浮よってるとも
謂ぇる
だからだれもが自分はいつも不運だ
と落ち込み 地に掌と膝を就くのだ
あなたはその真相を知らないだけだ
だだ
考えようともしないので
罪に四方を虜り獄こまれ
つみれを捏ねるがどこく
詰んでしまう
これほれ
詰んでれ である
ばぼ
欠けたゆびで
轆轤をまわしながら
僕はようやく無心になれ
社会たるものを無視した
社会は要らず意識するのは
僕という個のみ 高慢は爽快なのだ
だだ