ミルクとシルクの鎖平
シルクとピアノ
かぜに葵おられゆらぐ欄干
凛間んで柩とびとは呆然と慄える
きがつくと闇と衣の鍵盤のうえで
おせろをしている沈黙の私たち
わきにはまけたほうの胸に
起つはずの太刀と脇差しが聳える
ああこのふたつの椀丘の間に
刺さったら厭だな 敗けられない勝負
寄せなきゃ 畳たまなきゃ
腺が針り叫ぶ 腱がひ鳴いあげてる
【 ひめーいひめーい 】
置かれる夜邸の某碑銘まで瞼の裏に
滲んでくる
なんとゆう断末魔のとだえない
連続憮踊なんだ
一羽一眠の園のシグサノナカニ
ミルクとシルクが連鎖し錯綜して
トルク(回天力)を鬼澱して
熱積み暫てきに加速していく
宇宙の息きまで
そのすけいる丸で
阿僧祇無量大数敵(一〇の六八乗)
されど 裸(そのみ)はひたすら丸の内
されど 裸(そのみ)はひたすら丸の内