サクラ軍とコロナ軍が春嵜きという
大河を鋏さみ神妙対峙した
くろくてごろんころんなコロナ歩兵
かれらは意識統制操作を受けていて
一子乱れず ブ キ ミ いっぽう
サクラ兵はぴんくのドレス帷子纏ったひらひらほわほわの空挺師団だ
華麗な麗人が粒選りゾロイ
ところがコロナ兵サイドもマケジト
浮かび揚がり翔びはじめた
しかもサクラ前線の前に陣取った
対抗意識のおもわずめばえた
サクラ師団はスクラム組んでダンス
スピニング攻撃仕掛けていって
硬化した花弁の弾薬がつぎはぎと
コロナ兵たちにつきささる
『痛てえ痛てえ』と哭きながら
コロナ兵たちは しんでいった
息絶えてころがって徳けていった
あまりにも背景でみつめてる
ひとのしゃかいの怨みというものを
買いすぎたのだ
因果応報って阿呆なかれらに
理解できるんだろうかね
ねえ、コロナ 病原菌らよ

その点サクラ兵はいつでも人の味方
ただ 儚なく 用事すませるとすぐ
逝ってしまうのがたまに瑕づ
でもじつはそうとおシブトイ
まいとしこのじきにはかならず
復権してかろやかに踊ってくれる
安心感がある
常磐ハワイアンセンターも宝塚も
ビックリナノだ 大先輩なのだ

お江戸は駒込の北 染井由来の
桜なかまたち 幸運の 軌 綱

■作者メッセージ
風物詩が災厄を凌駕し勝利するカラクリを捜がしてみようぜ。