ポエム
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トルマリンセメダイン


あるひ文具店で売ってたトルマリン
(電氣石)の科学探究キットをいえで
開けてみたら瑠璃碧に煌やく粘液が
湧いてきてぼくのまえで池になった
周はりのもの凡べてが褪せてみえた

ええっ これどうしよう? ためしに指入れてみた
するとビビンと脳幹が侵食されて 意志疎通が図れることが解かった
池は謂った
『ボクの名はきみたちで謂うところ
のグリッター……かな? ねえあんた。
これから俺たち親友になろう!』
粘帶の裡でピカピカみえる箔粒子と
煌めく繊維体が神経を貌成しており
とろとろの粘質内で光を介して電子
情報系のやりとりをしているらしい
それにしても厭に馴れ馴れしい輩つ
だということもじゅうぶん判かった
「うぅーん、ふしぎだねえ」
知的なやりとりにドッペリとのめり
こみ 進学してもそうした驚異の毎日
が積重なり ぼくはきがつくと石と
粘性の権威の博士になっていた

いつのひにか保温度万全のいかした
耐久服を此はだかに直かに装着して
地球内の地核に降下し惑星と対峙し
核流の真実を観測撮影するのが夢だ
耐久服の名は地球探索マントルダー!
だれもがそんな処へまずはいるのが
アンビリーバボォ!不可能だと蔑り
嗤うけどね その無理を克服するのが
科学の究極の髄なんじゃないかな?
ねえねえ みんなどう思う?




22/03/19 08:45更新 / OTOMEDA



談話室



■作者メッセージ
それが南極でも火星でも深宇宙でも最深地底世界でもまずいってみたいと考えること自身にぜんぶの起点がありえる。
https://youtu.be/tEv9HsTyPmM
https://youtu.be/29hR5XJgZOc

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