ユニ ットゥ
個体はさびしい
元来孤独だ
意識は他者から完全に隔離されて
孤立し 感覚を共有することは
難しい
言語のもつ偉大な力 効能にも
限りがある
アイツがいま感じている
まったくおなじ感覚を
あじわうことはないのだろう
併しだ
古代に独り立っていたときの
既視感黄泉から翻って来ることが
侭まある
そのとき 往事つうじあっていた
者たちにおきざりにされた面持ち
が大潮のように寄せてきて
![](./otomeda88/img_275.jpg)
凍みしい
こおりついたさばくのような現代に
イッピキ惚ズムユニットはさびしい
個室トイレのなかで更に虚脱は益す
いじになり孤峯に固執する盲黙な
暴君なだけのこどもとなる
ソンナトキ 頂上にまたも単鳥り
篭りみ下だしているはずなのに
きがつくと便座に額を突っ伏して
嗚咽がとまらなかったり
どこまで追摘めても愚昧なユニット
The Unit always must be alone
along the summit unitedlessly
Never tell him to be pitied !