ポエム
[TOP]
シャンデリアドシャングリラ



敬虔湛える聖職者像の前にたつ

橄欖珠を眼窩に嵌め

清堂の天蓋をみあげ

天恵の恩寵を渇望する

首の貴章はなにも謂わない

そうした孤独で孤高な

一信徒が演じる

点景

過劇な崇拝がバーサークした果て

点描で霊環から給わった潮の彩ろ

した絵の具を指毎にしたたらせ

すりすたるふりすたむ ぱるはる

ふいあふろだしたなみだの沢わが

寓像を穿つ 虚蔵に信戯吸われる

放射印が螺旋重に旋回しはじめる

どこまですべるか 可能性の幅は

滑車は意思の帆振れを後へ引摺り

やかてわたしは

アガルタへとひとの意識が辿った

貴跡を繙どくたび路のたびじたく

調のえ おあった

聖像は みらみらと まだこんな

未覚逝のわたしを睥睨している


21/11/30 07:13更新 / OTOMEDA



談話室



■作者メッセージ

ベートーベンは2番1楽章だけがとことん好き
https://youtu.be/iG1orD9b004

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c