迫齦の走者
白くても
広くても
さむくなんかないよ
はずかしくなんかないよ
わたしはかける
白堊の殿堂めざして
考えればありえない でも
走りつづけてさえいるならば
聖りつづけられる
夢中ならなんでも櫛し飛ぶ
みえてくる真実 それが命崖
転ぶまで カラダが白銀の
柩のなかへ迎えいれられ
皮膚がぜんぶ 埋もれるまで
むがのままいまをかけぬける
ただこのわたしをいちづに
蘿たえ 抱き留めてもらうが
ためだけに
いちず いちず いちず
大切なのは だいじなのは
いつでもただひとつ
よぶんなことをふり祓らい
ただ 一途なことだけ
それがわたしの血痕がえがく
白地図