市営サッキュバス運行中
チェックの襞だのしたから
私を見上げているひざ小僧
満員乗車のなかのひとときの潤い
その一層下の柱のうらがわの
ふくらはぎも春のはなさく丘
ひざ裏の窪みにはミステリ竊む
つたって尊し搾ぼり鋭意よと登山
うねる肉の天崖から黄金の雨
薄黄膜いろの霧まででてきた
トパーズダストがおとたて碎ける
なんてぎゃっきょうなんて至難
鼻がかすんかすんする泪も溢ふる
黒繁の林すぎると山肌なるまきば
眼下に鳥瞰図みえてきた
虚空には珈琲いろの月輪ふたつ
その耀きがぽかり窩なのK演そ出す
薔薇緊らまる二枚貝の終着門までは
まだ遠きみち程り ねんねんと
悠かおねは手まねき行手指し続ける
うねおねと 一体どこまで導くかと
膝をついたとたん意識がもどった
ねすごし乗り過したこときがついた
あつちゃああ またやっちゃったよ