波褪めの穿跡を辿る咎録
探索者、捜査士、求道漢、
色んな喚ばれかたをする私だが
未熟成なのは変わらない

峡い
峡い
この、斃おれかからん険はしさの、
双崖けに逼まられて襲そわれて
追い求めた切実つの闔びら
ああ、此んな処にあったんだと
今更自笑をし拓らく
ああ其して
ちらばって混然となった
草いきれや野外の雑木原の懐ろで
逆に自身の芯核を見つけてしまう
その驚ろき
動かぬ幹き
揺れぬ幹き
なにものにも替えがたく
代用の効かぬ存在
それは粉なや塵りの再生された
結論が自分という驚異の覚く醒
螺旋構造の底あるいは頂ただきの
点なるざひょうに畳網み込まれた
緻密で円秘なる情報値脈
『 果てしがない 』
砂くなくともそう
初感で感じる確信は
じぶんこそがとりがーとなって
全てが動き出す紛うことなき革新
待ってもとめてすでに尚しいのに
まだ野放に潜くれている宝飾の点滅