好き避け
『好き避け』
なんてこれが
積みな心理的罪悪であったか
光陰を跨いで浪費していま知る
気になってしようがなくなり
犯した一途におもえた熱情
なのにむいしきは言う事を効かない
じぶんに正直になれず
慚ずかしく自己に自信もなく
千載一遇はあったかもしれないのに
素通りし視線も合わせず
敢えて敢えてきのないそぶり
それをかっこいいと思った
イ サ ギ ヨ ク 健気に感じた自分に
酔っていた
その最終幕結末が 今
そんな愚の仔細を承知で
なんどでも繰り返したあげく
婚期をのがし
孤独に生きる余生を択んでいた

好き避け
あまのじゃく
それが罪で
二度とやりなおせない
生涯の後悔に繋がり精神を蝕む
なんて誰も止めてくれる人
居なかった
だって独りで抱え込んで籠もって
告白できる世界じゃなかったもの
また似たようなチャンスは来る
幾度でも と楽観視していたが
そんなものは最早や 来なかった
そのあとくだり坂は始まった
喪った青春は再来しなかった
にどと
にどと