梅震りアスファルト
はらはらはらはらと
アスファルトをキャンバスに
譬とえて
淡白紅のやらかい箔らが
舞い、降る、節句つ
周り恵ってくるイツモノ
あったりめえの歳時記
咲く螺の華宴よりも未だ未だ
イッカゲツも稚やいのに
もう疾やこんな時変
はるの点てる軋み音擦り音
神秘神秘ほありとぴんく
気候はそれでも乱高下
きのおが本春びよりだよりかと
おもわされればもうきょうは
膚だに刺さり立つ氷雨の棘
かぜも煽って斜めの線角が
浮きかけた想いを阻ばみ
行く手を閉す
籠もり、裳どる、夢咆哮の決意
思慕んで萎えた勇気がどうにか
反転させられ再起ッグバンの
準備にまた、始かった
つぎこそ
こんどこそ
とアスファルトに散う淡箔ららを
睨つめ手繰り寄せるべきニライを
咒もう
怨むように絲と惜ししむかのやうに
