敢 意
かなり暫くのあいだ
闔ざされていた己れ裡の貝殻の
併わせ帳バリが
ようやく口らきだす
譬えばふゆの雪懇降り頻る
ただなかに
意を搾り興して
し た ぎ いちまい で跳びだし
両腕拡げておおごえで号びながら
挑みくるせかいを数々の苦境を
受け止め菓るみ込もうとしている
どこまでも肯う貞の 活 し
まけぬまけぬ負けぬ負けぬ
マヌケでも叩かう
まけないまけない負けない負けない
敗残する化膿せいが予測できても
点火したたましいは挫けてはいられ
ないよ
歳が往けば往くほど
つちのなかに葬めたつもりの
いくじは忸怩くと怨ラミのように
孕 ら ん で
ハ イ デ テ 踝る幾度でも掘 返されて来る
眼前すぐ底コに敗品回収のギョウシャが
迫待って北叟笑んでいても
