ポエム
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尾道旅情回口


   
 いま棲んでいるところとはとおくない
  鎌倉よりは自分はむしろ尾道
かつて志賀直哉や林芙美子のように
住民のひとりとして急坂の昭和路地
かっぽしたこみあげ留められない紀奥
千光寺の甍波やロープウェイの宙映い
ちかじか廃止されるという渡船ふぇり。
うみのみちミズのミチ焼き牡蠣イベ驛庭
至る綴じ露裏で邂逅遭遇するちっちゃな
 福 石 猫 毬像達の群霧
 まあ妖怪がいても御袖天満の石段から
転げ落ちてしなないで異空に飛び込んで
もなにも星儀はないノスタルジアの雷撃
かんたんにいけなくなってしまったから
 寧ろとおくはなれたからこそ
稀少のかがやきをます宝石だって在るの
反なれつつありもう会うことのない
であろう避りコメットの背中姿のように
二つ盛り上がった肩甲骨が妙に絲惜しい
 凛 凛 し い



  ああそうだ

  ツチノコにも何処かの曲がりかどの
  向こうで遭える気がするね?



24/11/14 07:21更新 / OTOMEDA



談話室



■作者メッセージ
からだは畳に縫い付けられてても、
アタマココロデュオはいつでも旅風
のまった だ ふありふうあり  っ。
https://youtu.be/d1lmCdabZws?si=AzxuW_gmm4eNyFWY

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