操車場・機関区・車両基地
嘗て贅沢なばかりの 宇宙ペイス を採って
地権を専有して恢ろがっていた
線路の真ほろばコクテツ操車場
キハやサハ、クモハら電車たちの
一時凌ぎの寝処
機関区
じだいがしょおわっからへーせっ
へーせかられーぉわっへ事情遷わったら
SAIKAIHATSUばかりススン
でって 高層ビル街やら住宅地やらに
かってな理由で塗り革えられた
機関区
車輌庫
車輌庫
かれらモオビルの囲われた舎え
カコイコミカコイコミ
屋根の下にK美化痢する鐵つの信条の
顕現が手肢を八方十六方三十二豊ぅに延
ばして寛つろいでいるかれらの輛く胎い
かたん こととん かたタんこととん
かしゃ かしゃん
かれらの鼓動 ゆれ ユ レ
マニアなる土筆たちも垂涎
執着する
みためは蛇や蚯蚓と似類なのにね
水平後ほうこうに流がく疋びて
尾を引き摺り前傾すむだけの無器用
すすむか停まるかだけ 選択肢は有限僅か
退がるには尻の端に頭脳部を付換えて
要方向転回
さあっメンテの時間だ
だあっ 集積集合するあさましき意思たち
燃油(メシ)はどこだ?
おお あのエンジニア(使役奴隷)が缶に
入れて持って来るぜ
おお美味そうな液状樹脂の匂い
イッパイかぶのみして睡むろう
すっかり庫ずまり静寂が支配する
邸のなかで僕らは鉄路が国土の至る所に
支ん配゛んに蹂躙び ビイクル(個体車両)
たちを凌駕していた旧き懐きじだいの
夢を貪り憶えるのである
交通ニウジヤムの展示台の上で
観客らに睨められる開館時刻が来るまで