半透明のスクエアのむこうがわに
こどものころ
医院の玄関はいると
いつもそこにあった
ガラスブロックの壁
すきとぉっていて
いつもお外のヒカリ
射し込んできて
待合室をフシギの空間に
変えてくれてた
ガラスの向う側には
お喋りのフェアリィテラーが
横たわってるんじゃないか
というような妄想も催されてて
ホッペを硝子格目につっつけ
アチラをながめてみると
唯だ色彩操なすぐるんぐるん
頬がおあむずっ『ちべたっ』て
令 ン やり した
ミルクめくるふるくむく
このよもあのよもどのよも
ふでんふでん どうだっていい
そんな脳睡活動の閉ざされた
自己満足にふるちむぉダイブ
したまま 幽体離脱した母まで
もどってこなかった
もどったら味わい尽す出来事を
新聞チラシの裏面に垂れ流して
投稿した そしたら通報された
投獄された
絶望した
もうっ このくにの建物のカベ
ぜんぶ ガラスブロックに
なっちまえば隙きとぉって
何もかも隔離さず
晒らけだせていいのにっ!
22世紀初頭にそんな文明を
創ろうぜ 太平末の志士たち