コンビナート
夜間のコンビナートは無機質な魔性
其処に体温森は感じられない
ただ
煌う煌うと
工業という糸と浪みが連続する
ものいわぬ白銀灯たちが醸造する美感
よるを穿らぬく銃弾(バレット)
地雷の習め池
長がい 近代を ふりかえり
ぶんめいというがいねんに養生された
詩人たちの系譜だけが死人になる前に
文明社会に生きたきろくを刻こすのだよ
コンビナートの領域ちからは
資本家が渇望する利潤だけではない
それいじょうの凍徹した空液が滲血む
懐しつかしくなる夏
ああ そうだ
僕ら という商品群はここでこそ
誕生したのだ
あるべくして
ベルトコンベアの上は僕らのフルサト
出荷用パレットの上が僕らの
デヴゥー前の控え台だったのだからね
デジャヴュ憶えるのも当り然えだよね
夜明けのなみゆらぐ、ウチヨセル
ウメタテチ、ガンペキ
に!んげんたちの履い要れない禁制地区
昊ら には 金星種が煌やき営みを見下ロす
その神妙なるしづけさ
かえりたい
かえりたい
かえりたい
かえりたい
かえりたい