薄すき窓から
煤すきマドから視えるモノ
それは移り変わる己の心象画像
それらはいつでも
忙はしげに
立ち止まってふりかえる
じぶんのまえばかりを通り過ぎてく
掴もうと手を差し伸べても
ユビたちは空しく宙を掻き毟るばかり
そうしたこと繰り返すたび
そうした無駄に思える旋律を
奏でるたび旅路の刹那さが
むねに沁みてくる
くるいが狂気が僕に押寄せる
そうしたとき僕は路端にしゃがんで
薄漉き窓を透かして覗いてみるんだ
その指も通す迫ざまに視ゆるのは
確証の全く無いみらい???
現まの不安と戰うスベがぶきだけが
現まはとっても欲しいよ