殻の裡から孵り畏づる
comb comb comb
朝方の汀ぎさの出逢い
殻の中味のヤラかい軟体味噌ブブ
いずこかに去りて墜ちて融けてどろどろ
と散逸し拡がり触手延ばし伸びをした
せいいいっぱいおもい伐り
ナカの惜いしいスウプは何づ処?
ミイトは?ヴャンドゥは?
かがみをみればじぶんの殻の裡にも
緋筋じの組織と光アイトな脂筋が
脈拍打ってるよどっきんどっきん
とてもおいしそうですよ
おもあづ口端が弛んで嗜虐な
咲もいがころころ産まれてころげます
ほら 濱まの磯そのあんた
死して個体としての尊厳から開放されて
尚お、豈にや鋭利な鎖鎌で身の廻り囲ん
で庇ってみがまえて見付けるひとを威嚇
するの あんたに寄添おとする掌差延べよ
とするたましい撥ね退けるの
もう意地張るの辞めな
雲丹ボウとしての生涯
幕閉じしたんだからさあ
自覚自得観念受道
日殻びて溟み端しの瑣末オブジェとして
の 『タダソコニアル』 を全っとうしな
ここには哀惜も苦慮もいらないんだもの