艶筆架包辻
......きょうもまた雨
雨
執着こくはだざむいよ キミ
でもこの空気には記憶が焼剞まれている
鉄板の上で
電熱線の 水銀管のなかで
なにかの モノトオンの印画紙か伺かの
やうに
ほットプレートのそこで
さくじつの愛たたかな陽だまりのキオク
がまにあい 游泳ちゅう
キミのほっぺ
キミの屹立した鼻なの貌断ち
キミのクチびる
突つくとぷるんと撥ね返してきて
弾ん 燭ょく
ゆびさきでなでると芯みてきて
ほッ とする
血雫ずくの針の門に天から刺されて
注されて
挿されていても
澱斃雲のしたの下野では
腕を拡げハートの畳たみを舁き
咲き誇って開景してる
憐紅渦白に緋の粉 (呼) のまぶす
燐粉祭典が