ポエム
[TOP]
雲をつかむ

船乗りが酒場で酒を飲んでた

僕の知らないところから来たらしい

どこか遠く

遠い遠い国から

僕に会いに来たわけではないけれど

僕はビールを

彼はギムレットを

飲み交わした

何しに来たのか尋ねたら

難しい質問だと

笑うばかりだった

彼は言った

目的というのはね

常に雲の先にあるものだ

つかんでいるような気がすると

すぐにどこかに消えてしまう

なるほどと肩をすくめる

わかったような

わからなかったような気がした
21/01/14 16:34更新 / オーランウータン



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c