黒い太陽
仕事からの帰り道、
押し進める暮らし
/
思い出の運動会
小学校
からの
帰り道
脇道にそれ
しゃがみ込む
一人で帰る
ランドセル
みんなの背中を
追いかけた徒競走
がむしゃら に
もがいても
あがいても
追いつけなくて
息が できない
待っては‥
くれない‥
/
仕事帰りに
べったりと貼り付く
あの感覚が
時折り
今も僕を
ダメにする‥
のしかかる悪夢に
押し潰されそうで
それが突然湧き上がる時
不意に目を固くつむる。
そして
黒い太陽が昇り
息ができない‥
息ができないまま
激しく 生きをする
おいて行かれ
助けをこう手に
土砂降りの
黒い雨‥
誰も気にする
傘は無いまま
長いトンネルへと
また 墜ちてゆく‥
そぅ
あの日の独りで帰る
ランドセルのように‥
/
人生は運動会
大人の徒競走
今日が駆けゆく。
待っては
くれない