ポエム
[TOP]
黒い太陽

仕事からの帰り道、
  押し進める暮らし



思い出の運動会

小学校
 からの
  帰り道

脇道にそれ
しゃがみ込む


一人で帰る
 ランドセル


みんなの背中を
追いかけた徒競走


がむしゃら に
 もがいても
  あがいても

追いつけなくて

息が できない
    待っては‥
     くれない‥



仕事帰りに
べったりと貼り付く
    あの感覚が

時折り

今も僕を
ダメにする‥

のしかかる悪夢に
 押し潰されそうで

それが突然湧き上がる時
 不意に目を固くつむる。

そして

黒い太陽が昇り
 息ができない‥


息ができないまま
激しく 生きをする

おいて行かれ

助けをこう手に
  土砂降りの
    黒い雨‥


誰も気にする
 傘は無いまま


長いトンネルへと
 また 墜ちてゆく‥

そぅ

 あの日の独りで帰る
ランドセルのように‥



人生は運動会
 大人の徒競走


今日が駆けゆく。
    待っては
     くれない



21/12/17 06:12更新 /  老女と口紅。



談話室



■作者メッセージ
作:2009年10月21日(水)

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c