ポエム
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花の咲く頃
先日

鼻唄を歌いながら
みずから撒いた種が

わがままな
 花を咲かす。



片隅にある脳内の歌壇に
分厚い壁で不穏な風を囲い

大切に大切に
 放置しておく

するとドス黒い芽を出し
ひねくれた双葉がお目見え

その気持ちの悪い風体に
吐き気をもよおせば

腐る感情を養分にして
またヒョロリと背を伸ばす

何かがブチッ!っと響く瞬間
ニッコリと大きな花が咲く

お花畑が出来る前に
ほんの僅かな勇気を絞り

お天ト様を
少し浴びたら

気味の悪い大きな花は
僕の顔色を伺いながら

恨めしそうに
静かに枯れた。



だが
この花は

僕の心の中に
 深く深く根を
  下ろしたまま



何度でも
咲こうとする。



20/08/14 08:45更新 /  老女と口紅。



談話室



■作者メッセージ
作:2009年11月09日(月)

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