神との契約
光年を経て今 蒼き大地に横たえし 飛べぬ天使よ揺られて眠れ。 由由しくも 人知れず巡る季節は ちりぬるをわかと雅にて。 産まれ堕ちたが罪ならば 遠い記憶にたぐる糸無し。 背なに羽ばたく証を探れば 落胆を抱く 大人へと染まりゆくかな。 純朴がゆえ 自由に焦がれた心は灰に 狂い咲くよに笑う膝あり。 腰には鉛を抱くかの如く 地を這う白き煙りとならん。 乞う声垂るるのか細きは 遠きに唄うウグイスに似て 姿は常に此処には在らん。 鳴かずとも もがき倒した満月の夜に 孤独と神と交わす密約。 落日の日に翼を借り受け 我 通り魔となりて羽ばたくをせん。