ポエム
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クルティザーネの娘
少女は歩いている
冷たい石畳の上を
指は悴み、ひもじさに
小さな身体を震わせながら

嘗て彼女の青白い額の上には
羊歯と蕾の冠がかかっており
母に似た金糸が陽光に反射していた

淡い群青色の瞳は
彼女の聡明さと気丈さを表して
それに映る、世界は確かに
私と同じものであった

今誰が知ろうか
この少女のことを
通り過ぎる人の何も見ず
愛しい過去を想う
小さな貴婦人を
20/09/10 12:07更新 / 小野安嶺



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