ここは木洩れ日がきれいだ
いつでも手つかずの自然のまま
樫の木ブナの木楓の木
良い所だよ行ってごらん
昔あなたが教えてくれた

あの頃はただ暗い雑木林
花も無くてつまらないと思ってた
今は大切な癒やしの場所
連なる木々たち緑の梢
野鳥のさえずりが聴こえる

束の間ひとりきり自由だね
ささやかな贅沢に浸る時
瞼の裏に面影が見え隠れ
遠い日あなたも黙々と
この景色の中歩いたんだろう

さらさら
さらさら
微かな水音
夏には蛍が光る沢

ゆらゆら
ゆらゆら
日差しが揺れる
この煌めきはあなた

手を繋ごう
一緒に歩こう
思い出はやさしいね

手を繋ごう
一緒に歩こう
風になって寄り添って

ふいによぎる切ない気持ち
霧雨に濡れるように愛が降る
悲しみに少し似ているよ
光と影が交差する
ここはいつもそんな場所

ざわざわ
ざわざわ
いつでもおいで
またおいで

ざわめく葉の歌あなたの声が
私を呼んでる気がする

日常はまるで追いかけごっこ
現実に紛れて立ち止まる暇もない
時の狭間を漂うように浮遊する心
樫の木ブナの木静かな午後
木洩れ日だけの森をゆく