ポエム
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七国山の楓の歌
秋のもみじの七国山を
何度こうして訪ねただろう
駆け足で過ごした季節の後
行きたくなる場所
まるで友だちに会うように

見慣れたはずなのに見飽きない
来るたびに違う季節のグラデーション
赤、黄、緑、重なる楓
長かった夏の仕業か
去年よりゆっくり色づく木の葉たち

水面に映る梢の影
並んで進むかわせみの群れ
見上げた空の青さと風のぬくもり
静かにたゆとう憩いのひとときに
思い出すのは懐かしい頃

浮き立つ心で歩いた日
さみしさを慰められた日
立ち止まることのない時の川を
流れゆくまま少しづつ遠ざかる
それでもまたここに来れて嬉しい

日差しは徐々に透明になり
もうすぐ冬が訪れる
穏やかな光の恵みを浴びて
目に映る今を焼き付けた
それがとても大切でとても愛しい

私のサンクチュアリ
きっとずっと覚えてるだろう
流れを下り何処へ向かっても
その四季の全てがやさしく
全てが美しかったこと

七国山の楓の歌を聴かせたい
あなたと一緒に歩きたい
季節が巡るそのたびに
この喜びを届けたい
出来るならいつまでも





24/11/27 20:49更新 / 香弥



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