コスモス畑を歩いていた
穏やかな風が吹き抜ける
君は僕を置き去りで
夢中で写真を撮ってるから
いつの間にかはぐれたよ

なのに君は僕がいなくなったみたいに
こっちこっちなんて手を振ってる
ねえ恥ずかしいからさ
そんなに叫ばないでよ
どこにも行きゃしないよ

だって君を見つけたから

やっと追いついたら君は急にしゃがみ込む
なんだい今度はかくれんぼ？
ねえコスモスと一緒に撮って
はいはい記念写真ね
幾つになっても無邪気だね

このコスモスはセンセーション
赤　白　ピンクきれいでしょ
知らないよ花の名前なんか
君はほんとに嬉しそう
蝶々みたいに花から花へ

セルフで撮ろうと寄り添って
構えた手の先
君と僕の間にコスモスがゆらゆら
素敵に晴れた秋空の
澄んだ青が覗いてる

ねえこんな気持ちのいい日は
滅多にないね
ふわふわの雲が綿菓子みたい
コスモス畑にはたくさんの人たち
みんな笑顔で賑やかだ

君はこれで最後にするわ
言ってるけれど絶対嘘だ
少し歩けば立ち止まり
なんてきれいとまたパチリ
ほんとは散歩に来たんだよ

いいよ
好きなだけ撮りなよ
蝶々みたいに花から花へ
僕はここで見ているよ
今日は素敵な秋晴れだから

ずっと君を見てるから