ポエム
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ラブソングが流れるたびに
聴き慣れたラブソングが
流れる季節
カレンダーはもう一枚だけ
夏の花が枯れて秋の葉が散って
冬は木枯らしが吹くばかり

一年はなんて早いんだろう
過ぎた月日は決して戻らない
12月はまるで
失くし物をした帰り道のよう
さみしいね

心細さを慰めるために
町はキラキラキラキラ輝くのかな
銀の街路樹
たくさんのクリスマスツリー
星の粉雪光る夜

今はふたり
あなたと共に
さざめきの中を
歩いてる

きれいだね
眩いほどに
きれいだね
儚いほどに

見つめていると湧き上がる
思いがけないときめきのビート
繰り返した別れと出会いを
手のひらに
今年もあの歌を聴いている

予期せぬ涙が微笑みがあったね
始まりも終わりも
計り知れなくて
だから時のかけがえなさが
とてもとても愛しいの

クリスマスツリーに
人々が集う
家族が友だちが恋人たちが
星屑たちに囲まれて

さみしくないよ
ふたりでいるから
さみしくないよ
手を繋いでる

時が流れてもいつか
束の間輝く欠片があるなら
今夜それを拾ったみたい
懐かしいラブソングが
流れるたびに

きっと

星の粉雪光る夜


23/12/03 06:22更新 / 香弥



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