ポエム
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リュミエール
夕空見上げる帰り道

青と灰色の間に伸びる

淡い赤がきれいだね

さっき離した君の手が

もう恋しくなって切なくて

知らずに涙が滲んだよ

久しぶりに会ったあと

僕を見送るとき君は

呟くように言った

終ったね

その意味を確かに捉え

僕もそうだねって言ったんだ

いつものように楽しかったけど

いつもとは違う

それほど遠くなくても

度々会える距離じゃないから

あたりまえに一緒に出かけ

笑い会った日々は過ぎた

いつの間にか大人びた

目をして体に気をつけて

そんな言葉をかける君

君は君の世界を生きて

そこから僕を見ていると

気づかされたよ

こうしてふたり手を繋ぎ

歩いていても話しても

別々の場所に帰るんだ

君はあの日窓を開け

旅立ちの空に羽ばたいた

夢見たままに

心のままに

明るく送り出したい

誓ったとおり僕は笑って見送れたかな


家路を辿れば宵闇が

下りて空は薄墨の

夜を静かに連れてくる

最後に振り向いて手を振った

君の姿を焼き付けて

僕は思う

黄昏が過ぎて暗くなっても

いつでも君は輝いて

僕の愛しい光だと





23/10/20 22:14更新 / 香弥



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