ポエム
[TOP]
ブルームーンに守られて
水面に映る波光のように

私に向かって伸びるのは

灯台よりも微かなひとすじ

朧な月影滲む空

ブルームーンに守られて

短い夏にさよならをした


小さな舟に似た心

ゆらゆらと波に揺られて漕ぎ出した

旅の記憶がよみがえる

希望という名の櫂を手に

あの日のように進んで行くよ

うっすらと届く光を頼りにして


元気を出して

ブルームーンが囁いた

はっきり見えなくてもここにいるから

大丈夫

美しいものを諦めたりしない

この櫂を手放したりしない


この夜を越えれば

私は黄金の季節に向かって

また漕いでゆく

朧な月影滲む空

ブルームーンに守られて

蒼い夏にさよならをした




23/09/01 19:39更新 / 香弥



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c