ポエム
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夏至
昼が一番長い日の
夜がゆっくり下りてくる
昨日よりひんやりとした風に
吹かれて庭先の花を見た

梅雨の晴れ間に咲き始めた
鉢植えの花たち
反対に青から紫濃くなって
宴を終えた紫陽花は
少しさみしい水色へ
色褪せ還る

大好きな紫陽花
鮮やかな彩りはまた来年
待ってるね
一年経てば会えるから

囁いて宵闇の花房に
目を凝らすと
知らずに懐かしい人の
面影が浮かぶ

待てば会えるならいつまでも
待っていたいけど
それは叶わない
時はただあたりまえに過ぎてゆき
長く長く伸びるだけ

そんな心の呟きを
聞いているのかいないのか
花たちがゆらりやさしく揺れた

風が吹く
夜の静寂が私を包む
暗がりに思いは灯り
束の間滲んで空に消える

今日は夏至
越えればやがて盆の月
梅雨明け 青空 光が溢れ
あなたのいない夏が来る


今年もきっと暑くなる
私は巡る季節を生きる




23/06/22 22:22更新 / 香弥



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