雨がしとしと降っている

色とりどりの紫陽花が
町を飾って雫に濡れる

道路脇の紫陽花は民家の庭より
ずっと長い季節を過ごす
梅雨が明け夏を通り過ぎ
もみじの秋が来てもなお
誰かが切らない限り花は落ちない
そのままそこに

朽ちた花は見苦しい
通りかかって言う人もいる
そんなことはないんだよ
萎れても茶色くなっても
強さを秘めた
とても美しい花なんだ

枯れてるように見えたとしても
命は息づき燃えている
道端で寒さも霜も我慢して
若葉の春を迎えたら
雨が降る頃鮮やかに

そんな姿にいつも元気を
貰えるの

紫陽花
紫陽花

見ればあなたを思い出す
あなたの色は淡い水色
華やぐ色にはならないで
そっと咲き続けたね

あなたが選んだその場所で
静かに頭を上げていた
あなたがそこにいるだけで
愛の息吹を貰ってました


雨がしとしと降っている

元気でいるよ
元気だよ

今年も紫陽花が咲きました