ポエム
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冬の恋人
くりん
ころん
ほっこり

ずっと探してたんだよ
ついに出会えた
私好みのかわいい子

くりんとつややかな色あい
ころんと手の中に収まる形
ほっこりした土のぬくもりが
残っているような素朴な感触

粉を入れてお湯を注ぐと
やさしいクリームイエローが
ほかほかと湯気を立てる

木のスプーンでかき混ぜてフーフー
こくんと飲み込んだ途端
温かさとまろやかさが
体中に広がってじんわり

インスタントなのにまるで
ブナの森で熊のお母さんが
コトコト煮込んだ
とっておきのスープをいただく気分

あかあかと燃える焚き火の火を
眺めながらもう一杯おかわり!
美味しそうな匂いに誘われて
森のお友だちも訪ねて来たよ

うさぎにキツネ子鹿も並んで
僕も頂戴!
私も!

みんなそれぞれ自分のカップを手に
おねだりすると
熊のお母さんは笑って
慌てないで大丈夫
たーんと作ってあるからね

そんな童話のような世界が浮かんで
何だか幸せ

くりん
ころん
ほっこり

とってもナチュラルでスイート
私の冬の恋人
愛しのラブリー・スープカップ





22/10/26 20:48更新 / 香弥



談話室



■作者メッセージ
またのタイトル「スープカップへの愛を叫ぶ」でした。
お読み下さりありがとうございます(^^)

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