ポエム
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白い蝶の森で
そこにはたくさんの蝶がいた

大きな木が立ち並ぶ小道

羽をたたんだ白い蝶々が

枝にとまっている

細く尖った形

ツンと上を向いて

空を指しながら

何かを待っているように

みんなじっとしている


並んだ木々を眺めながら

歩いて行くと

どの木にも蝶はいた

少しづつ羽が開いたのもいて

大きさはさまざまだ

ふいに日差しの降りそそぐ

暖かな場所に出ると

その木にはすっかり羽を広げた

無数の蝶たちがいた

長い枝を覆うおびただしい群れ

木全体が白く輝いて

優美で清らかな姿に

私は言葉もなく見惚れた

なんて美しい


次の瞬間一斉に蝶が動く

ひらひらと舞いながら

私の頭上をかすめ空に飛び立った

ああ 行っちゃった

儚げな白い羽を地面に散らして

蝶たちは跡形もなく消えてしまった


春の幻

夢散歩

白蓮の花咲く道を歩いたら

そこは蝶の森だった



22/03/26 20:30更新 / 香弥



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