ポエム
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その時母は強かった
ゆうべ見た夢はすごかった
今も鮮明に覚えている

娘たちとドライブ中
突然真っ暗になり何も
見えなくなった
驚いてブレーキをかけると
そのまま藪のような所に
突っ込んで止まった

顔を上げるとうっすら
明るくなっていて
様子を見ようとドアを開けると
いきなり誰かに引っ張り出された

見知らぬ男だ

尋常でない乱暴さに
私の脳は即不審者認定
臨戦態勢に入った
とにかく娘たちを
守らなければならない
大事な子たちに危害を加えられて
なるものか

引きずられながらそれだけ思うと
低い体勢から思い切り男にぶつかった
不意をつかれた男は両手を投げ出し
仰向けに倒れる

私は容赦なく馬乗りになって
男の首を掴み締め上げた
腕を動かせないよう足で踏みつけ
喉仏を押し続ける

突然の攻撃に男は目を白黒させて
戦意を失っている
夢とはなんと都合がいいのだろう
大した格闘もせず男はぐったり
私は後ろで見ているであろう娘たちに
何でもいいから手と足を縛って!
と叫んだ

そして手足を縛られ転がっている
男を見下ろし
すぐ警察が来るからね
2度とこんな事するんじゃないわよ
と言い捨て車に戻る

まるでクールなガンマンのように
不審者を撃退したのだ
映画ならきっと私の背中に
夕陽が真っ赤にさすだろう

そこでばっと目が覚めた
あ、夢か
すごい夢見ちゃった
怖い怖い

朝になって娘たちに夢の話を
すると二人は手を叩いて大爆笑
すごーい!
有りえなーい!

だから夢だって
でもね、もし本当だったら
頑張って戦うよー
死にものぐるいで守るから

夢で感じた気持ちがよみがえる
あれって究極の母心かな
娘たちは笑いながら
ちょっと嬉しそうに
私も戦う
ドロップキックで倒すなどと
バトル論議が始まった

いやいや
本当だったらすぐ逃げて
助けを呼んで下さいな



23/01/07 19:36更新 / 香弥



談話室



■作者メッセージ
しょーもないものを載せてすみません、あくまで夢です。
お読み下さりありがとうございます(^^)

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