月の雫が落ちる夜

会えずに去った人たちの

やさしい影がよぎります

過ぎし日の思い出に

呼びたくなる懐かしい名前

星が流れるように

逝ってしまった幾つもの名前

みんな見ていただろうか

あの十五夜の満月

集まって楽しくやっていただろうか

私も見ていたよ

月がきれいだったから

楽しいことだけ考えて

本当にきれいだったから

嬉しいことだけ思い出して

満月も星も雲も紺色の空も

みんなみんな笑っていたね

だからあの月の雫は涙じゃないよ

■作者メッセージ
彼岸ウィークです(^_^)