ポエム
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甘くて苦い
またやってしまった

不格好な猫のクッキー

この前は色の黒いショートケーキ

美味しい筈がない

私が一番知っている

なのに貴方は美味しいという

いつも作る失敗作を美味しいという

味覚大丈夫なのと心配になる

渡す時はいつも見栄を張る

貴方はきっと気づいている

でも知らない振りをしてくれる

砂糖はいつも大量に入れる

控え目にしないといけないのに

いつも入れてしまう

私の愛は特別甘いのだよ

だから誰にも食べさせない

貴方にしか食べて貰ったことがない

美味しく食べて欲しい 不味いけど

私はなんでも知っている

食べる時ひと呼吸置いて食べることも

食べてる時に私の顔をチラチラ見るのも

美味しいと言ったあと

私に内緒で胃薬を飲んでいることも

明らかに体調悪くなってるのに

私が大好きな笑顔で笑ってくれることも

ちゃんと言ってよ

不味いって言ってくれないと

また調子に乗ってしまうのに




苦い

貴方の優しさはとてもほろ苦い
24/09/12 13:04更新 / 黒ノ猫



談話室



■作者メッセージ
大切なのは想いというスパイス

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