ポエム
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紫菫
あとほんの少しだけ

僕の世界に優しさがあれば

目の前の鏡は割れていなかっただろうか

あともう数cm

頭を前に出せたなら

この心に溺れることは無かっただろうか

昨日手放したそれ(if)は

どの部屋で泣いている僕のものだっけ

ノックした分だけ返ってくる

ノックされた分だけ息を殺す

横たわるベッドが棺なら

そのまま安らかに眠らせてくれと

画面の自分に愚痴ってる

勝ち負けはないのに負け続け

あるはずのない勝ちに拘った

瞳を閉じた数分後には

手の届かなかったほんの少しが

僕の(もしも)として掴めますように
25/07/04 06:08更新 / 黒ノ猫



談話室

■作者メッセージ
隣の部屋にいる僕はいま笑っているだろうか
別の部屋の僕は泣いているだろうか
目を閉じている間でも笑えていればと
いつも願う

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