ポエム
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冬の夜風を感じながら
それぞれの人が
それぞれの夜の過ごし方を
している

晩餐の時を
家族と楽しく過ごす人

暖をとり
読書に夢中になる人…

僕は 部屋で一人
換気をするために
窓を開けた

冷たい空気が
レースのカーテンを
静かに揺らし
僕の足元に漂った

室内温度は11℃
思ったほど寒くない

夜の世界に浸りたくて
室内灯も暗くした

僕が住んでいるのは
田園地帯

周りには何もなく

漆黒の闇の中

遥か遠くの月だけが
寂しげに
下界を照らしている

静寂の中
彼方から聞こえてくるのは

時折通過していく電車の音だけ…

気づかなかった

夜が
こんなに静かだなんて

窓から入る
凛とした空気に
心地良さを覚える

冬の夜風を感じながら

あぁ、今この時を
生きている

心がふるえた
ひと時であった

22/01/10 18:48更新 / 少年時代



談話室



■作者メッセージ
夜に窓を開けて
その静けさをしみじみと感じました。

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