ポエム
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山頂より思いを馳せて
新春
晴れ渡る今日の良き日

10年ぶりに
山登りをすることにした

山頂近くの
数百メートルからの挑戦

距離はそうでもないが
勾配がかなりきつい

目に入ってくるのは

人知れず
ひっそりと生い茂る雑木林
折れて垂れ下がった数々の枝

そして

倒れ朽ちてしまった木々たち

耳に入るのは

遥か遠くで鳴り響く
名も知らぬ 鳥たちの声

そして

息を切らして
坂道を登る 僕自身の呼吸…


さぁ頂上だ!

そこからは
周囲の山々や海 
そして小さな島々が
360°の大パノラマとして
広がっていた

眩しい陽射しが
それらを 
穏やかに照らし

頭上には

真っ青な空と
真っ白な雲が
果てしなく広がっていた…

手を伸ばせば届きそう

眼下に広がる街並みは
まるで模型のようで

小指の先程の大きさの
車や電車が 小さく動いていた

悠久の自然の中で
心静かに 思いを馳せる

片や

人間界の
なんと 慌ただしいこと

目の前の出来事を忙しくこなす
それも大事だ

そして
山頂から眺めたように
自分のことを
俯瞰して見ることも大事だ

人生は
マクロとミクロの
絶妙なバランス

山頂からの風景が
僕に教えてくれたこと

この胸に
しっかりと刻んでおきたい


21/01/03 08:56更新 / 少年時代



談話室



■作者メッセージ
久しぶりに登った山頂からの風景は感動しました。この悠久の自然は、コロナで騒ぐ人間をどう見てるのかなと思いました。

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