ポエム
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光溢れるこの世界で
ふと
西の空に目を向けると

雲間から漏れ出す陽光が
大空を
薄紅色に 優しく染めていた

この世に 二つとない
美しくも 
儚い この風景

神様の 
気まぐれな一筆書き

やがて
その大きな瞼を閉じるように
漆黒の闇が
静かに
大空を 覆い尽くす

そして
光のない世界が
訪れる…

僕の美術の先生は
美術のことを
「光楽(こうがく)」
と呼んでいた

音を楽しむから
「音楽」
光を楽しむから
「光楽」なのだ

もし
この世が 
闇に閉ざされ
何も見えなければ

僕らは
色も 
形も
陰影さえも
捉えることができない

僕らが
姿・形あるものを
「美しい」と
感じるのは

世界が
光に溢れているから

当たり前と感じている
この光ある世界を
もっと大切にしたい

じっと目を凝らしたり
優しく眺めたり

時には
心の目も 見開いて

様々な
美しいもの
綺麗なものに

感動したい

光から闇へと
移り変わる 夕暮れが

僕に そっと教えてくれた


20/12/19 21:42更新 / 少年時代



談話室



■作者メッセージ
最近、朝陽や夕暮れの美しさに心を奪われます。

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